【人間国宝・鈴木蔵】志埜(志野)茶器 土瓶・湯呑五客入・共箱付【陶芸家】

皆さん、こんにちは！４月に入って、雲一つない快晴とはいきませんが、やっと久しぶりに暖かくなりましたね。本日もOPENからすぐにご来店いただいたり、リピーターの方が遊びに来てくださったり、ガラス越しに商品を眺めてくださる方が多かったりと、大変嬉しいです！引き続き、世田谷代田の店舗もよろしくお願いいたします！

さて、今回も日頃より多数買い取らせていただいている素晴らしい作品たちの中から、こちらの【志埜(志野)茶器 土瓶・湯呑五客入・共箱付】を皆さんにご紹介させていただきたいと思います！

見てください！まず、真っ先に目に飛び込んでくるのは、やはりこちらのお色味ですよね！思わず見惚れてしまうほど、大変色鮮やかで濃厚な赤みの焼き色です。洗練されたダイナミックでモダンなデザインが圧倒的存在感を放ちながらも、決して取っ付きにくいわけではなく、朱色に近い優しい赤のグラデーションが、同時に親近感のあるポップな印象も持たせてくれます。

そもそも、こちらの志野茶器というものは、美濃焼の一種だそうで「美濃（ = 岐阜県）」にて、安土桃山時代に焼かれた白釉を使用した焼物のことだそうです。

※白釉：素焼きの段階の陶磁器の表面に塗っておく薬品のこと。焼成(しょうせい)によってガラス質となることで、素地中への水・その他の液体などの浸透を防ぎ、そして見た目にも艶が出る。つまり、作品の美観はもちろん、強度や耐食性などを与え，吸湿性をなくすために用いられるガラス質の物質

さぁ、土瓶から満遍なく見ていきましょう！ぐるっと一周して全体を見渡すと、こちらの土瓶の特徴的な形状である「面取形」のかっこいい佇まいをご堪能いただけます。角ばりというのは、丸みを帯びているものよりもシックでクールな印象を受けますが、土瓶全体の表面の濃淡が優しく包みこんでくれることにより、色・形ともに絶妙なバランスです。さて、蓋を開けてみましょう！

内側までも、余白がまったく無く、この作品の「赤」がどこまでも続くかのように丁寧に描かれています！注ぎ口はシャープで、そしてやはり角ばっています。細かいところまで、全体のデザイン感がしっかり統一していて、とても素敵です。それでは、底部もご覧ください！

もしかしたら、底部が一番大胆に派手かもしれません（笑）ふと覗いてみた時に、普段見えないところに感動が待っているだなんて、楽しみが多い作品ですね。圧巻です。

さて、ようやく湯呑をご紹介していきますね！

セットというだけあって、土瓶と同じ色・デザイン・形状がこれだけ揃うと、ただただ迫力が凄いです！今作品といえば「面取形」ですが、湯呑でこの形はあまり見たことがないように思います（個人的見解）

底部も大変素晴らしいです。湯呑の方が土瓶よりも、少々ハッキリとしたお色味で、赤の上を勢いよく走るような白い線が、全体の締りになっているかのようです。

表題にも記載させていただきました通り、こちらの作品は「共箱付き」となっております。箱も大変素晴らしいので、まるで中身の主役の凄みを伝えてくるようです。

今回の作品を手掛けたのが、1934（昭和9年）12月1日 岐阜県土岐市駄知町 出身の陶芸家であり「人間国宝」に認定された【鈴木蔵】です。現代の志野焼のトップとして長く君臨する、まさに誰もが認める偉大な陶芸家と言えば、鈴木蔵なのです。とにかく研究熱心で、あらゆる技法を学び取り入れ、そして、極めつけはその日本人離れしたかのような圧倒的芸術センスです。数々の賞を受賞されるだけあります。

今回のような「茶器」として一式揃った作品というのは、実のところ鈴木蔵の作品群のなかでもとりわけ希少なんだそうですよ。土瓶・湯呑５客の合計６点という、すべてに置いて贅沢な一品、いえ、絶品です。

いかがでしたでしょうか！実用的というよりも、アート作品のように思えますが、飾るだけでなく食卓にこちらで彩りをプラスした日常は、きっとたちまち華やかに心を潤すことでしょう。あなたの生活に是非いかがでしょうか！その目で直接ご覧いただき、お手に取って感動を体感していただきたいです！

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