明末清初 張潜夫 行書七言古詩軸
珍しくも貴重な詩軸をご紹介します。
明末清初 張潜夫 行書七言古詩軸
作者の張潜夫(1608-1695)は明末清初の福建泉州の人。父はあの有名な張瑞図です。
字は為龍、明崇禎十三年(1640年)に進士となり、庶常、翰林院檢討となりました。父母の三年の孝が満期となった時、明朝が滅びましたので、明朝への節を守りそのまま出仕せず、隠遁して経史の学問に専念し禅僧と交游をしました。日本に来た黄檗宗の隠元、木庵と親しく張瑞図の書を日本に齎した媒介者として知られています。
張潜夫自身も気骨ある書画家として当時から名声がありました。江戸時代の画壇を知るうえで基本文献である田能村竹田『山中人饒舌』にも特に1章がさかれているほどです。
しかし現存する作品は極めて珍しく扇面の書が中国オークションで知られている程度です。この度、埋もれていた張潜夫の本格的な書法作品が出てきたのは極めて貴重なことです。
張潜夫再評価の一助になればとここにご紹介した由縁です。
軸装木軸(江戸時代原装)210.0×62.5cm 絹本墨書175.0×48.8cm
題詩釈文
「高人結宇修篁裏,窓戸玲瓏流水。庭皐月転翠陰生,溪上風
迴青浪起。翠陰青浪映窗扉,曲逕苔深客到稀。林下移床揮
塵坐,沙頭繋艇釣魚歸。柴門無事臨流敞,高臥支頤聴清響。千
山暮雨石泉通,一夜春雷籜龍長。幾席清幽俗事踈,波光盡日映圖書。何
秊得遂辞塵鞅,杖筞相從此卜居。」(明人練子寧(?-1402年)「水竹居詩」による)
落款「鏡湖張潜夫。」、「為龍」朱文円印、「張潜夫」白文印
箱書表「張潜夫行書真蹟。」
箱裏「水萍處蔵。」、「水萍處」朱文楕円印、「白水福心閣記」朱文楕円印
来歴:流伝有緒
明治時代 福岡孝弟(1835~1919 号水萍處。日本著名収蔵家・枢密顧問官)収蔵
昭和時代 渡辺実(1911~1978 文学博士・日本大学教授)旧蔵
著録:福岡孝弟『水萍賞鑒録』5、6頁
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